2015年12月27日

【スター・ウォーズ フォースの覚醒】レイはルーク・スカイウォーカーの娘なのか



 ネガティブな批評に飽き飽きしたジョージ・ルーカスがスター・ウォーズシリーズを放り出して、ディズニーがそれを「奇貨」として買い上げた。そしてJ・J・エイブラムスが引き継いだ。ディズニーは「ジョン・カーター」が大コケしたので、今回は世間の意見に耳を傾けたのだろうか。監督にJ・J・エイブラムスに選んだ。J・J・エイブラムスがメガホンをとれば、大コケすることはまずないと誰もが思うからである。

 エピソード7は「ジェダイの帰還」から30年後、帝国は滅びたがその意志を継ぐファースト・オーダーが宇宙に脅威を与えていた。その先鋒が、ダース・ヴェイダーの再来のように見えるカイロ・レンであった。彼は失踪したルーク・スカイウォーカーの情報を求めて沙漠の惑星ジャクーに現れた。ルークの情報はレジスタンスのポー・ダメロンのドロイドBB-8に託された。ファースト・オーダーから逃れたBB-8は沙漠をさまよいレイという少女と出会うのである。

 さてこの廃品回収を生業とするレイが「スター・ウォーズ フォースの覚醒」の主人公である。家族から引き離されジャクーで一人生きているレイは強力なフォースの持ち主であった。彼女の正体はなんなのか。彼女もまたスカイウォーカーの血統を継ぐものなのか。果たしてレイはルークの娘なのだろうか。

 「スター・ウォーズ フォースの覚醒」の中では、レイの生い立ちはほとんど語られない。ルークのライトセーバーに触れた時、フラッシュバックで幼い彼女が家族から引き離されたときと思われるシーンが現れるだけである。レイはそのときからジャクーで家族が迎えにくる事を待ちわびているのだ。これではレイが強力なフォースを持っている理由はまったく分らない。

 しかしレイのフォースの目覚めは唐突にやってくる。明確にフォースを使い始めるのはカイロ・レンに攫われて拷問されたあとからだろう。彼女はフォースを使って警備のストーム・トルーパーに縛めを解かせ、まんまと拷問室から逃げだすのである。ルークがフォースで人を従わせるようになるまでは時間がかかっているが、レイはあっと言う間にその技を身につけてしまう。

 また終盤にルークのライトセーバーを手にしてカイロ・レンと丁々発止の立ち回りを見せる。彼女はそれまでライトセーバーを握ったこともないのである。下手するとレイのフォースはルークより強いかもしれない。ルークのフォースはダース・ヴェーダーのそれよりも強いと云われており、レイがルークを上回るのであれば、レイは史上最強のフォース使いかもしれないのだ。

 レイはジャクーから逃げ出す時、たまたまそこにあったミレニアム・ファルコンに乗り込む。いままで操縦したことのない船で熟練の操縦を見せて、追いかける二機のタイファイターを葬り去ってしまうのだ。この操縦の技はアナキンを髣髴させる。やはり、レイはアナキンの血を受け継いでいると思わせる。

 レイがアナキンやルークと血縁関係にあるかどうか、いまのところよくわからない。もしルークの娘であれば、レイアがレイに会ったとき、それに気がつくのでないかと思われるが、それを明確に示したシーンはなかったと思われる。レイの出生の秘密は続くエピソードで明らかにされると思われるが、必ずしも明確になるとは限らないのでないか。

 というのは、アナキンが何故強いフォースを持って生まれたのかは、プリクエル三部作を通じて明確にされなかった。アナキンは突如現れたのだ。だから彼こそが「選ばれし者」でないかと、ジェダイ評議会は感じたのだろう。

 アナキンのフォースの強さの理由はエピソード1でクワイ=ガン・ジンが評議会に報告している。その報告には

ミディ=クロリアンによる受胎の末、生まれたのかもしれません

とある。しかし「ミディ=クロリアンによる受胎」というのは、どういう意味なのかさっぱり分らない。ミディ=クロリアンはもともと細胞内に共生する生命体のことであり、ミディ=クロリアンが多ければ多いほど、フォースが強くなるという。ただし、スターウォーズの正史では必ずしもミディ=クロリアンについて明確に定義されてはおらず、アナキンのミディ=クロリアン値が異様に高いのは謎のままである。

4789725626.jpg「エピソード3 シスの復讐」ではダース・シディアスがアナキンのウィークポイント(パドメの死の予知夢)を突いて、アナキンがダークサイドに落ちる様が描かれている。メイス・ウィンドゥの死とともにアナキンは完全に後戻りできなくなってしまう。映画の中では語られていないが、「メイキング・オブ・スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」という本の中では、ルーカスが当初予定していた脚本が掲載されている。

 そのカットされた脚本ではダース・シディアスはアナキンにこう言う。

お前が運命を成就させるこのときが来るのを長い間待ちわびていたぞ。(中略)お前を誕生させたのは私だ。フォースを使い、ミディ=クロリアンに細胞分裂を起こさせてお前を生み出したのだ。[(中略)は原文のまま]

 クワイ=ガン・ジンのいう「ミディ=クロリアンによる受胎」はダース・シディアスが意図したものであり、その結果、アナキンは生まれたのである。具体的にどのようにしたのかは謎だが、そうなるとアナキンはミディ=クロリアンそのものかもしれない。

 とはいえ、この台詞は映画の際にはカットされている。この設定がエピソード7以降に反映されるかどうかはわからない。「メイキング・オブ・スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」にはキャッシークにいるヨーダと10歳のハン・ソロが合流するシーンが挿入されていて、ハン・ソロによってウータ・パウにいるグリーヴァス将軍が見つけられる事になっている。このシーンもカットされている。「エピソード3 シスの復讐」でハン・ソロとヨーダが知り合いであれば、ハン・ソロはダース・ヴェーダーがアナキン・スカイウォーカーであることを知っていた可能性が高く、のちのストーリーとの整合性が取れなくなってしまう。

 さてアナキンがダース・シディアスのフォースによって生み出されたとしたら、失踪したルークもまたフォースを使って「ミディ=クロリアンによる受胎」を操作し、その結果、レイが生まれたという可能性あるのではないか。そうなれば、レイは直接ルークの娘ではなくても、ある意味ではルークの娘だと言えなくはない。もちろんそうではなく、レイは運良くオーダー66を生き残ったジェダイの子孫という可能性もなくはないが、それだとシンプルなドラマであるスター・ウォーズには相応しくないような気がする。

 レイは何故、カイロ・レンに勝るフォースを持つに至ったのか。その謎はエビソード8以降で明らかになるのか。それは2017年のエピソード8の公開を待つしかなさそうだ。


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posted by jin-k at 16:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | スター・ウォーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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