2017年04月13日

【ゲーム・オブ・スローンズ】ル=ロールの女祭司はカリス・ファン・ハウテン



 スタニス・バラシオンに助言する怪しい女祭司としてメリサンドルが登場する。スタニスはメリサンドルの魔力を借りて、弟のレンリー暗殺し、さらにスタニス以外の王を僭称するロブ・スターク、ジョフリー・バラシオン、ベイロン・グレイジョイを王家の血を生け贄にして呪いをかけた。ロブ・スターク、ジョフリー・バラシオン、ベイロン・グレイジョイは3人は、シーズン6までに全て殺された。


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 ル=ロールの「光の王」を信奉するメリサンドルはアッシャイの出身だと言う。アッシャイは「エッソス大陸のはるか東、ドスラクの海の南にある港湾都市」とある。「ドスラクの海の南にある港湾都市」であれば、奴隷商人湾ということになるが、実際にはさらに東にある。ドスラクの海の東にある翡翠海(Jade Sea)の東海岸にある都市らしい。

 ドラマに登場するもっとも東にある都市はクァースで、クアースは地図ではミーリーンの東南東にあり、ミーリーンとクアースの距離はウィンターフェルからキングスランディングくらいはなれている。アッシャイはそこから更に東にあるという。メリサンドルが遠くにあるアッシャイからウェスタロスにやってきたのは、ジョン・スノウを蘇生させたるためだけだったのだろうか。同じル=ロールの祭司でもソロスはエッソス西海岸のミア出身なので、ウェスタロスには近い。

 ル=ロールの祭司はソロスのように男もいるが、やはり印象的なのは赤い出立ちをした女祭司が怪しく映る。ル=ロールの女祭司は

ドラゴンストーンのメリサンドル(カリス・ファン・ハウテン)
ヴォランティスの紅の祭司(福島リラ)
ヴォランティスの紅の祭司の長キンヴァラ(アニア・バクシュタイン)
ミーリーンの紅の祭司(メラニー・リバード)

が登場する。またカール・ドロゴが死んだ後、デナーリスを受けいれたクァースにはアッシャイ出身と思われる魔術師クェイスが出てくる。

 デナーリスがドロゴンに乗ってミーリーンを去った後、ティリオンはヴォランティスの紅の祭司の長キンヴァラをミーリーン呼び寄せる。彼女はミーリーンの祭司から次のように紹介される。

ヴォランティスの紅の寺院の女祭司
真実の炎
叡智の光
光の王 第一の僕

「光の王 第一の僕」というのは、キンヴァラがエッソスにおけるル=ロールの最上位にいるという意味なのだろうか。ティリオンから助力を求められて、キンヴァラはあっさりと「助けにきました」という。さらに

“嵐の申し子” デナーリスは約束されしもの

という。ル=ロールが北からやってくる「異形」との戦いを予知して、活動していることがここで明らかになる。キンヴァラが「光の王 第一の僕」であれば、彼女こそが光の王の真の目的を知っているはずである。

 メリサンドルはオランダ人のカリス・ファン・ハウテンが、ヴォランティスの紅の祭司は日本人の福島リラが、ヴォランティスの紅の祭司の長キンヴァラはイスラエル人のアニア・バクシュタインが演じていて、アッシャイのイメージをわかりにくくさせているようだ。メラニー・リバードは一瞬しか登場しないが、イギリス生まれの黒人である。もっとも福島リラの紅の祭司は、元ヴォランティスの奴隷だったろうから、彼女はアッシャイ出身ではなさそうだ。

 四千年前と同じような長い冬を予知した「光の王」は、魔法を使ってこれに対抗するためにウェスタロスとエッソスに司祭を遣わしたに違いない。

 鉄諸島でユーロン・グレイジョイが新しい王に即位する時、儀式の中の文言に

死せるものはもはや死なず

という言葉が出てくる。これは溺神の儀式だろうが、この世界では一度死んで甦ったものは強力な力を持つと信じられているのではないか。

 「ゲーム・オブ・スローンズ」の中で一度は死に甦ったものに、ベリック・ドンダリオンとジョン・スノウ、そしてデナーリス・ターガリエン(デナーリスは炎の中で一度死んで蘇ったと考える方が自然だろう)の3人がいる(原作ではベリック・ドンダリオンのあとにキャトリン・タリーが復活者となる)。彼らには「光の王」が与えた使命があるに違いない。

 ル=ロールの魔術には、ターガリエンの血が大きく関わっている。スタニス・バラシオンが3人の王位簒奪者を呪った時に、ロバート・バラシオンの落とし子ジェンドリーの血を捧げる。ロバート・バラシオンは祖母がターガリエンなので、ターガリエンの血が流れている。ターガリエンはヴァリリアからの征服者であり、ホワイト・ウォーカーにヴァリリア鋼の剣が有効なことを考え合わせると、北の「異形」とヴァリリア、そしてアッシャイには大きな関連があるはずである。

 怪しいル=ロールの女祭司メリサンドルは、カリス・ファン・ハウテンが演じている。彼女はポール・バーホーベン監督の「ブラックブック」でハリウッドで知られるようになった。第二次大戦中ドイツがオランダを占領する中、そこから逃げたユダヤ人達が逃げる途中でドイツ兵に襲撃されて殺される。たまたま生き残った娘は復讐のためにレジスタンスに入り、スパイとなってドイツ将校の秘書となる。そして終戦後、ドイツに味方した裏切り者として蔑みをうけるという話。

 またトム・クルーズがトーマス・クレッチマンから主役のシュタウフェンベルク大佐の役を奪ったとされる「ワルキューレ」では、シュタウフェンベルク大佐(伯爵)の伯爵婦人を演じた。ジュード・ロウが主演した「レポゼッション・メン」にも出演していたが、どんな役だったのかは忘れた。

 メリサンドルはシーズン6の最後に、サー・ダウォスによってシリーン殺害の罪を問われ、ジョン・スノウによって北部から追放される。しかしメリサンドルはシーズン7にもクレジットされていて、彼女の使命はまだ終わらない。予言者としての自信が揺らぐメリサンドルは今後どのような道を目指すのか、まだまだ予断を許さない役回りを演じそうである。


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◆カリス・ファン・ハウテン[Wikipedia]
ja.wikipedia.org


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